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サラエボ大学の夏期日本語講座とは日本語教育学コースでは、第二言語習得や社会言語学、日本語文法/語彙など、日本語教育に関わる様々な分野の専門的な勉強をすると同時に、日本語教授法を学び、授業のみならず授業外でもティーチングアシスタントやチューター制度による教育実践の場を提供しています。その中で2016年度からは本コースの学生をサラエボ大学の夏期講座に派遣する実地研修のプログラムが始まりました。その後、本プロジェクトは学内の教育イノベーションプログラムに採択され、「2017〜2019年度日本語教育学コース実地研修プログラムの開発:多文化共生社会への貢献」及び「2020〜2022年度COILを活用した日本語教育研修と多文化共生の促進」により学生を派遣してきました。さらにコロナ禍を経て持続可能なオンライン授業の形態も構築し、今では現地派遣およびオンライン併用での日本語講座の実施が可能になっています。本講座では、学生が自らコースのシラバス策定から教材開発、授業の実施までを担い、実践的な教授スキルを磨いています。また、サラエボやバルカン地域の学生との交流により、本学の学生が多文化共生社会の一員であることを実感できるまたとない機会にもなっています。
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サラエボ大学とはサラエボ大学は、ボスニア・ヘルツェゴビナ国(以下、ボスニア)の首都にあり、23学部、学生数4万人の同国最大規模の総合大学です。ボスニアは南東欧地域のバルカン半島に位置し、イスラム教徒が4割、セルビア正教会信者が3割、カトリック教徒が2割とされ、古くから様々な文明が交錯し、武力紛争も経験して多文化共生に向き合ってきた国でもあります。サラエボ大学は、旧ユーゴスラビア建国時の1949年に設立されましたが、その起源はオスマントルコ時代の1531年に遡る古い歴史があります。上智大学とは2015年に研究・教育交流促進を目ざして学術連携協定が締結されています。
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活動の経緯2015年度より言語科学研究科に「日本語教育学コース」が設置された後、教育実習に相当する実地研修として始まったのが、サラエボ大学の夏期日本語講座です。2016年度に第1回目の学生を派遣しました。
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活動の展望2021年度には、現地の日本大使館の「草の根文化無償資金協力」の制度を活用して、サラエボ大学内に日本語教育のためのテレビ会議システムを備えた教室が設置され、オンライン授業を行う環境が整備されています。現地派遣は学生にとってはサラエボの人々と直接交流できるという利点がありますが、オンライン授業ではサラエボ大学以外のバルカン半島の国々からの参加もあり、受講生間の地域を超えた交流も始まっています。今後も現地派遣とオンライン授業の併用で、交流をさらに発展させていきたいと考えています。
