2021年度は、感染症の流行により現地への渡航はかなわず、オンラインでクラス運営が行われた。オンラインだということを活かし、多くの院生が参加した。日本語学習未経験者向けのクラス4つ、初級クラス2つ、初中級クラス1つ、中上級クラス1つを設けた。
最後まで参加した学生からは事後アンケートでも好評だったが、授業料を設けなかったことにより、授業に現れない参加者や無断で欠席する参加者が多かった。オンラインでの実施という初めての試みに苦労も多かったが、パンデミック下でもサラエボとの交流を絶やさないという意味でも開催した意義は大きかった。
コースの最後には、合同授業という形で様々なレベルの学習者同士が学習成果を発表し合うイベントをオンライン上で行った。日本語学習者同士のつながりを深めることで、サラエボとその周辺の人々が日本語学習のコミュニティに参加しやすい環境を作ろうという狙いで、参加者からも好評だった。特に本プログラムで初めて日本語に触れた初学者からは、他の学習者が流暢に日本語を話すさまを見ることでいい刺激をもらったという意見も多かった。